平成30年度発行 ものづくり事例集(第4刊)
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Company Information課  題取  組結  果高精度NC研削盤導入による短納期体制の確立■15%~25%の加工時間短縮■高精度製品の安定化を実現■新規大手顧客の獲得■売上の大幅アップ■高精度NC研削盤の導入■短納期への対応■高品質化への対応■低コスト化への対応■設 立/昭和59年8月■資本金/2,000万円■業 種/超精密金属部品の製造及び販売■従業員/32名☎0959-22-0755  FAX.0959-29-0025http://shonansunrise.com■本社・事務所/〒248-0025 神奈川県鎌倉市七里ヶ浜東2-39-3長崎工場 営業部/〒857-2302 長崎県西海市大瀬戸町瀬戸樫浦1726-2■代表者/代表取締役社長 嶋田 大輔株式会社湘南サンライズ工業 株式会社湘南サンライズ工業が製造、販売を行なっている超精密金型部品は、スマートフォンやドライブレコーダー、家電製品等に用いられている。 機器性能の高度化、複雑化に伴い、10年前は5μの誤差で許容されていたものが、1~2μの精度を要求されるようになるなど、メーカーからの要望も厳しくなっている。 砥石で金属を削り金型部品を製作するのだが、その前段階では金属を決まった形状に削れるように砥石を成形する工程がある。砥石成形と金型製作の工程が別であること、しかも、砥石成形は手で加工していたことから、厳しいメーカーの要望に応えるのは困難な状況となっていた。 そこで、高精度NC研削盤を導入し、製品の高精度化の実現を目指した。 研磨作業は自動化が困難な分野であるが、新設備では砥石成形の自動化が可能となる。これにより、作業時間の短縮に加え、手加工での砥石成形では困難であった製品の精度の安定化も期待できる。 とは言え、ミクロン単位の精度である。デモ機によるテスト加工を繰り返し、改良に改良を重ね、「これならいける」と、満足のいく精度に辿り着くまで1年の時間を要した。 その間、CCDカメラによる機上測定機能のオプションも選定。削った金型部品の寸法測定を、機械から取り外すことなく機上でできるようにすることで、更なる精度の向上を目指した。 砥石成形の自動化、ドレス作業の自動化、CCDカメラにより機上測定が可能となったことで精度が大幅に向上。同形状の物を数十個単位で作る際も精度にばらつきが出ず、安定した加工が可能となった。加工時間も15%~25%短縮した他、自動化により夜間でも稼働させることができるため、短納期へも柔軟に対応可能。 ばらつきのない高品質の製品、フットワークの軽い対応は顧客満足度を向上させ、大手顧客も獲得できた。高精度化を強みとし、他社と差別化を図れたことで価格競争に巻き込まれずに売上も大幅にアップ。従業員の給与への還元と新規雇用にもつながった。電子機器の小型化、高性能化に伴い、使用する部品も要求が高くなった。高品質製品の実現で顧客満足度アップ。新規顧客獲得にもつながった。従来、2工程だった作業を1工程で行い、かつ自動化することで精度を高める。金属を削る砥石を成形。これを従来は手で加工していた寸法を機械から取り外して測定する場合、付け替えるときに僅かなズレが生じてしまい、精度にばらつきが出やすくなるため、CCDカメラにより機上測定ができる機能は精度の向上につながる砥石成形から金型部品製作、寸法の測定まで1台でできる取組への経緯課 題実施内容取 組取組成果・波及効果結 果7製造・工業食品加工業農林水産業小 売 業環境・リサイクル

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