すり身製造過程での残滓を有効利用し、肥料・調味料等の新製品を開発。新たな販路を開拓した。
当組合は昭和47年、かまぼこ用すり身の共同製造を日的に設立された。近年環境問題が重要視されてきてあり、組合としても廃棄物「ゼロ」をめざす「ゼロ・エミッソション」を理念として取り入れることとした。
かまぽこの製造工程ではすり身に使用しない内臓、骨、皮が発生し、また加工中の排水処理には高額の処理費が必要となっている。これらの残滓を、有機肥料等に製品化する研究を重ね、各種の商品として完成させた。これらを組合の独自の営業や指導機関・行政の紹介により、有機栽培農家、養殖業者等に新規販路開拓し販売している。組合としては、従来とまったく異なる市場への販売であったため、新たにパンフレットを作成して対応している。
残滓を有効利用した商品として、有機肥料「フィッシュパワー」は有機栽培農家や肥料問屋に対して、調味料「グチエキス」は、組合員・ねり製品業者へ、「魚油」は養殖のえさと混ぜるために養殖業者に販売している。
国等のさまざまな補助事業を活用できたことで、短期間に数種の新製品が完成し、また新製品の販売普及のためのものもあったため、販路の確保、開拓に役立った。