新商品開発の取組みでは-例えば「くらわんか碗」は、波佐見焼で最も広く普段使いの食器として親しまれている。青年部が中心的役割を担い、型を起こし、現代のライフスタイルに合わせた食器に蘇らせた「くらわんか碗」のシリーズ「DAYS OF KURAWANKA」では、参加した波佐見焼窯元20社の個性が光り、好評を得た。その他、福岡にある複数のラーメン店に足を運び誕生したイケメン丼や龍馬マグ、カレー皿などを発表するなど、陶磁器業界の既成概念に囚われない自由な発想が商品開発の原動力となっている。
組合活動、及び地域各イベントへのボランティア活動では、最大のイベントとして「波佐見陶磁器まつり」が挙げられる。これまで開催期間中の来場者数は高齢化の進展によりこれまでのファン層の足が遠のき減少傾向にあったが、新商品開発の取組みにより、著しく変化する市場ニーズを捉えられたことで、次世代ファン層の獲得に奏功。来場者数は増加傾向にあり、30万人を超す来場で賑わいを取り戻した。
その他、陶磁器産業は川上から川下まで分業体制となっており、原料の調達から製造販売に至るまで、それぞれが欠かせない構造となっている。各工程に関係する組合と交流する機会を設けており、商品開発だけでなく、販路開拓、生産性向上に貢献している。